患者様の不安にお答えします!後発品の副作用やアレルギーのリスクは?
10月から薬局での選定療養が始まり、先発品から後発品へ切り替える患者様が増えています。そこで、実際に患者様から多くいただいた疑問について、分かりやすく解説してみたいと思います。この記事が患者様の後発品に対する不安を和らげることができれば幸いです。
「副作用やアレルギーのリスクはどうなの?」
後発医薬品を使用する際、「副作用やアレルギーのリスクは先発医薬品と変わらないのか?」と不安に思う方も多いでしょう。後発医薬品は、先発医薬品と同じ有効成分を含み、同じ効果が得られるように作られています(後発品の効果は変わりませんって本当?)が、「添加物」に違いがある場合があります。ここでは、有効成分と添加物の違いから、副作用やアレルギーのリスクについて解説します。
有効成分と添加物の違いとは?
医薬品には「有効成分」と「添加物」が含まれています。有効成分は薬の効果をもたらす成分で、後発医薬品も先発医薬品と同じ成分・分量が使われているため、薬としての効果や基本的な作用は同等とされています。一方、添加物は有効成分ではないものの、錠剤の形状や安定性、服用しやすさを保つために必要な成分です。たとえば、薬が崩れにくくなるように添加物が使われたり、飲みやすくするために味や色がつけられたりしています。先発医薬品と後発医薬品の違いとして、この添加物が異なることがあります。
副作用について
先発医薬品も後発医薬品も、有効成分が同じため、基本的には副作用のリスクは変わりません。たとえば、眠気を引き起こしやすい成分を含む薬であれば、後発医薬品でも同様の眠気が副作用として現れる可能性があります。同様に、頭痛や胃のむかつき、だるさといった一般的な副作用も、先発医薬品と同じ程度のリスクがあります。
ただし、添加物の違いによって、まれに薬の吸収スピードや溶け方が変わることがあります。個々の体質によっては効果だけでなく、副作用の感じ方も異なることがあります。
アレルギーについて
アレルギー反応は、体が特定の物質に対して過敏に反応し、免疫システムが過剰に働いてしまうことから起こります。後発医薬品と先発医薬品の有効成分は同じですが、添加物の違いにより、添加物に対するアレルギー反応が起こるリスクはゼロではありません。たとえば、多くの錠剤には「乳糖(ラクトース)」が添加物として含まれており、錠剤を固めたり飲みやすくするために使われています。しかし、乳糖に対してアレルギーを持っている方や、乳糖不耐症の方では、乳糖が含まれる薬を服用することで腹痛や下痢が起こることがあります。先発医薬品に乳糖が含まれていない場合、後発医薬品に切り替えた際にこの症状が現れる可能性があります。
まとめ
後発医薬品は、有効成分が同じであるため、基本的に先発医薬品と同様の副作用が起こる可能性があります。また、添加物が異なるため、まれにアレルギー反応が出ることがあります。そのため、後発医薬品に切り替えた後で気になる症状があれば、医師や薬剤師に相談して確認することが大切です。
アレルギー反応については、後発医薬品だけでなく、先発医薬品も含め、初めて服用する薬にはすべてリスクがあります。アレルギーを避けるためには、薬剤師とアレルギー歴の共有を行うことが大切です。食物アレルギーや化学物質過敏症のある方、過去に医薬品アレルギーを起こしたことがある方は、どうぞお気軽に薬剤師にご相談ください。
ほんだ薬局では、患者様に寄り添い、薬の選択をサポートしてまいります。気になることがあれば、いつでもご相談ください。